さて、今回の2003年のワールド
チャンピオンはまたしてもM.シューマッハです。
ここしばらく、圧勝だった皇帝ですが、この年は激戦になります。
ポイント制が変わったことで、優勝が少なくても十分チャンピオンになれることを示した1年でもありました。
この年は二人の
ポイントの動きに注目しながら追ってみたいと思います。
開幕戦を制したのはマクラーレンのクルサードでした。
まず
フェラーリ以外が最初に勝ったのはこの年を考えると面白くなるのではと予感させました。
2位は
ウィリアムズのモントーヤが入りました。
3位に入ったのはライコネンで、シューマッハは4位の開幕となりました。
第2戦を制したのはそのライコネンです。2位にはいったのはハリチェロでした。
シューマッハは6位となり、ポイントは2戦で8です。ライコネンは16でこの時点でトップとなります。
驚いたことに開幕2連勝を飾ったマクラーレンはなんとその後1つも勝てなかったのです。
第3戦に波乱が起き、ジョーダンのフィジケラが優勝します。
この人は結構渋い活躍をする
ドライバーですね。
2位にはいったのはライコネンで、シューマッハはリタイアします。ライコネンのポイントは24に伸びます。
第4戦まで来てやっとシューマッハが逆襲で優勝を遂げます。しかしライコネンはここでも2位に入ります。
ポイントはライコネンが32で、シューマッハは18となりますが、その差は14もあります。
ちなみに皇帝を追い落とす宿命の男アロンソはルノーで健闘を続けていました。
第5戦でシューマッハが連勝してやっと波に乗ります。ライコネンはリタイアとなりポイント差は縮まりました。
ライコネンは32ですがシューマッハは28となって、捕まえるのは時間の問題かと思われました。
アロンソはこのとき2位にはいって徐々に頭角を現してきましたが、この年の主役にはなれませんでした。
第6戦、シューマッハは3連勝を飾ります。いよいよチャンピオンへ向けてダッシュが始まった感じです。
しかしライコネンが2位に入りその差は2しか縮まりません。
ライコネンは40、シューマッハは38です。
ここまで完全に2強対決の様相を呈してきたのですが、このシーズンにはまだ伏兵が現れます。
ウイリアムズ勢の台頭です。
第7戦、ウイリアムズが牙をむきます。モントーヤが勝って反撃の狼煙を上げたのです。
2位にはしぶとくライコネンが入り、シューマッハは3位になります。
これで、ポイントはライコネンが48、シューマッハは44です。
ウイリアムズ勢はモントーヤは25で、シューマッハの弟ラルフも25で並びました。
間にいたのはアロンソの29とバリチェロで27、開幕戦を制したクルサードも25でウイリアムズ勢と並んでいたのです。
第8戦、このレースは思えばポイントのレースだったかもしれません。
シューマッハが優勝したのですが、2位にラルフ、3位にモントーヤ、4位にバリチェロ、5位にアロンソ、6位がライコネンでした。
つまりここで、シューマッハが逆転でトップに立ったのです。
しかし並べてみるとこうなります。
1 シューマッハ 54
2 ライコネン 51
3 アロンソ 34
4 ラルフ 33
5 モントーヤ 31
6 バリチェロ 31
7 クルサード 25
予断を許さない展開です。マクラーレンとフェラーリの一騎打ちかと思われたこの年にウィリアムズが割り込み、ルノーの思わぬ健闘に、混戦模様を強く演出してきました。
第9戦で、ウィリアムズ勢の勢いは更に上がります。
ラルフが優勝し、モントーヤと1−2フィニッシュを決めます。この年同一チームの1−2フィニッシュは初めてです。
3位にバリチェロ、4位にしぶとくアロンソ、5位にシューマッハです。ライコネンは無念のリタイアになりました。
ポイントはこうなります。
1 シューマッハ 58
2 ライコネン 51
5 アロンソ 44
3 ラルフ 43
4 モントーヤ 39
6 バリチェロ 37
7 クルサード 25
どうやら、クルサードは厳しくなって来ました。
しかし、21点差に6人です。面白いといわざるを得ませんね。
そして第10戦で、ラルフが2連勝をします。2戦連続の1−2フィニッシュをウィリアムズが決めました。
3位はシューマッハです。しかし、4位にライコネンがしぶとく入ります。本当にしぶといですライコネンは。
バリチェロが7位でわずかですがポイントを積み上げます。
クルサードもなんとか5位で久々にポイントを積み上げました。
その結果はこうなりました。
1 シューマッハ 64
2 ライコネン 56
3 ラルフ 53
4 モントーヤ 47
5 アロンソ 39
6 バリチェロ 39
7 クルサード 29
まだ25点差に6人、17点差に4人です。残りは6戦です。盛り上がりは高まるばかりです。
第11戦でストップ・ザ・ウィリアムズを果たしたのはバリチェロで今シーズン初勝利です。
しかし2位はモントーヤで3戦連続の2位です。ラルフは残念ながらここで完全に勢いが止まってしまいました。
3位はしぶといライコネンで4位にシューマッハ、5位にクルサードでした。
その結果、
ランキングはこうなりました。
1 シューマッハ 69
2 ライコネン 62
3 モントーヤ 55
4 ラルフ 53
5 バリチェロ 49
6 アロンソ 39
7 クルサード 33
20点差に5人、どうやら5人がタイトル争いの権利を持っている感があります。
首位にいるシューマッハも4戦勝てず、表彰台もその間1回で、勢いは落ちていました。
ライコネンはしぶとくポイントを重ねてくるし、ウイリアムズ勢の勢いはまだ落ちていません。
まだ予断を許さないシーズンでした。
第12戦でモントーヤが勝ってタイトル争いに大きく前進します。クルサードは2位に入りますが、上位陣でポイントを取れたのはあとはアロンソが4位とシューマッハの7位だけという状態でした。
その結果ライコネンはついに、ランキング3位にまで後退することになります。
ランキングは3つ巴の様相です。
1 シューマッハ 71
2 モントーヤ 65
3 ライコネン 62
4 ラルフ 53
5 バリチェロ 49
6 アロンソ 44
7 クルサード 41
第13戦で波乱が再び起こります。なんとアロンソが優勝するのです。
ライコネンはしぶとく2位に入ります。3位にはモントーヤで、ラルフが4位、クルサードが5位、シューマッハはなんとか8位で1ポイントを積みました。
このあたりはシューマッハのしぶとさでもあります。
混戦模様は更に混迷を深めた感があり、ランキングはこうなったのです。
1 シューマッハ 72
2 モントーヤ 71
3 ライコネン 70
4 ラルフ 58
5 アロンソ 54
6 バリチェロ 49
7 クルサード 45
なんと、2点差に3人がいる史上稀に見る混戦です。
これはいったいどうなるのか、神様しかわからない展開です。
第14戦、この混戦を演出したのではと後に言われる皇帝が、ついに反撃に出たのです。
シューマッハが優勝し、2位にはモントーヤ、3位にバリチェロ、4位にしぶといライコネンで、アロンソは8位でという結果になりました。
アロンソとしてはここで終戦でした。
1 シューマッハ 82
2 モントーヤ 79
3 ライコネン 75
4 ラルフ 58
5 バリチェロ 55
6 アロンソ 55
7 クルサード 45
満を持しての反撃だったのか、ここへ来ての勝利は大きく、残り2戦でシューマッハはポイント以上に勢いを取り戻したことが大きかったと思います。
しかし、3名がチャンピオンの権利をまだ持っているのは同じです。
皇帝の皇帝たるゆえんは、第15戦に発揮されます。
見事に連勝を飾ったのです。
2位にはしぶといライコネンが入り、3位にザウバーの
フィレンツェンが入り驚かせましたが、モントーヤは6位滑り込むのがやっとでした。
かくしてランキングはこうなりました。
1 シューマッハ 92
2 ライコネン 83
3 モントーヤ 82
4 ラルフ 58
5 バリチェロ 55
6 アロンソ 55
7 クルサード 45
この時点で、モントーヤのタイトルはなくなりました。ポイントで並んでも優勝回数が足りません。
最終戦にチャンピオンの権利を残したのはライコネンとシューマッハだけで、マジック1というところです。
鮮やかにタイトルを取りにきた感じです。
そして運命の日本GP、そこで勝ったのはバリチェロでした。
彼の優勝でシューマッハはチャンピオン確定だったのですが、自身も8位でしっかりと1ポイントをとりました。
ライコネンは最後までしぶと2位に入りました。
こんなにもしぶとくポイントを積み上げるとは恐ろしいドライバーです。なんと2位の数は7回です。
最終結果はこのようになりました
1 シューマッハ 93
2 ライコネン 91
3 モントーヤ 82
4 バリチェロ 65
5 ラルフ 58
6 アロンソ 55
7 クルサード 51
この年の激戦は、ここ2年フェラーリとシューマッハの圧勝だったF-1をエキサイティングなものだと思い出させてくれました。
そして終わってみればやはり皇帝は皇帝でした。
しかし、ライコネンとモントーヤの
パフォーマンスは見事でした。
そしてアロンソも存在感を示した1年でした。
新世代の主役たちによる皇帝の包囲網ができた感のある1年でした。
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ちょっと独り言
クレバーなドライバーとして語られるライコネンですが、アロンソもクレバーなドライバーです。
両者はドライビングに関しては共にクレバーなのですが、言動を見ているとアロンソのほうが過激です。
ホットなドライバーのモントーヤはこの年が本当に大きな
チャンスでしたが、彼がドライバーとして飛躍するきっかけのアメリカでタイトル争いの終焉を迎えたのは皮肉な出来事でした。
さて、皇帝の時代はまだ続きます。本当に強いドライバーです。